2016年9月19日月曜日

X線管の構造

おはようございます。ななみです。
今日はX線管の構造について書いていきます。

X線管は固定陽極X線管と回転陽極X線管に分けられます。両方とも構造は共通してます。
 構造は
  ・陰極
  ・陽極
  ・ガラスバルブ
これだけです。本当はもっと細かく分けることはできますが、ざっくりとこんな感じです。
ではそれぞれの材質、役割を挙げていきます。

 陰極
   材質
     ・タングステンフィラメント
     ・収束電極
     ・ステム
   役割
     陰極の役割としては自由電子の放出です。後で詳しく触れますが、ターゲートに使われる主な材質はタングステンです。
     フィラメンントも高温を発生するため、それなりの強度が必要です。そのため融点が高い(3410°)タングステンを使います。

 陽極
   材質
     ・銅
     ・タングステン
   役割
     X線の発生という重要な役割を担っています。詳しいことは前の記事で説明したので、そっちを読んでみてください。
     ではここでする説明は何かというと、ターゲットと付近の話になります。


    実焦点
     熱電子がターゲットに当たる表面部分
     実焦点面積  → 短時間許容時間 
                  (X線出力 )                
     大きさ
       低管電圧かつ大管電流 →実焦点(実効焦点も)大きくなる
      ブルーミング効果 
       →管電流によって焦点の大きさが変わる現象     

    実効焦点
     焦点とも言うこともある。
     基準面への実焦点垂直投影
     実行焦点面積  →幾何学的反映(画像のボケ) 
     X線照射条件で変化する。
 
    ターゲット角度
     実焦点面と基準軸となす角度     
     医療用は約5°~15°程度 
         ターゲット角度 (実焦点が同じの場合)   → 実効焦点面積   
     ターゲット角度 大(実効焦点が同じの場合) → 実焦点面積     
     
    ヒール効果
     ターゲットからの強度分布は均等ではなく、陽極側に強度が偏った分布になる。
     なので陽極側でX線の線質が硬くなる。
     ターゲット自身よるにX線の減弱が原因(ビームハードニング)。
      ターゲット角度小さいかつ撮影距離が短い → 影響 


  ガラスバルブ
   材質
    シリコンが主成分のほうけい酸ガラス(融点:約700°)


一応プラスαで書いた部分もありますが、国試に必要なワードを中心にピックアップしてみました。
国試はこれは何か?みたいにシンプルな形で聞いてきます。色々な本を読んでると、何が要点なのか分からないときがあります。
なので私は過去問から問題に必要なワードをおさえて、そこと関係するところだけ抽出するような形で勉強してます。正直教科書を一字一句丸暗記は現実的ではありません。そもそも診療放射線技師の国試はガイドラインが存在しないので、ある程度スパッと区切る必要があります。

今日参考にした書籍は以下のものになります。
興味があればそちらをご覧ください。

  

2 件のコメント:

  1. ターゲット角度が間違っていると思われますが、再度確認お願い致します。

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  2. 確かに図のターゲット角度の位置が誤っていると思われます。

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